自転公転式撹拌脱泡装置を利用して充填する方法
撹拌脱泡処理に使用したミキサーと充填治具を組み合わせることにより、撹拌脱泡した材料をシリンジやカートリッジといった細長い異形容器への充填することができます。
1)遠心充填の原理
下図の様に撹拌脱泡した材用が入った撹拌容器(A)の先に空のシリンジ(B)をセットし、真空下で自転と同時に公転させます。すると、材料は地球の重力の100倍以上の遠心力で撹拌容器(A)からシリンジ(B)に押し出されます。また、この時シリンジ内は真空である為、材料に気泡が再混入することなく高密度で充填することができます。
2)遠心充填の4つの利点
高粘度・高チクソの材料でも充填可能
遠心力により発生する力は地球の重力(G)の100倍以上で、高粘度・高チクソの材料でも充填する事が可能です。
気泡が再混入しない
真空下で充填処理を行うので気泡の再混入がなく、高密度に圧密された材料には空隙ができません。
充填処理は短時間
材料の粘度にもよりますが、強い遠心力(G)により高粘度材料も数十秒から数分で充填することが可能です。
複数本数の同時充填が可能
1つの撹拌容器から一度に1本から複数本のシリンジやカートリッジに充填することが可能です。
3)最適な装置の提案
遠心充填方式は充填するシリンジやカートリッジの容量・サイズ・本数などによって適した機種がございます。
また、1日の充填処理本数が1000本を超える様な場合は「自転公転撹拌脱泡装置」と「遠心充填専用機」を組み合わせた生産システムのご紹介も可能です。
撹拌脱泡や充填に関する課題をお持ちのお客様は、ぜひ弊社にご相談ください。
経験豊富なスタッフがお客様のご要望に応じた最適な機種や処理方法をご提案いたします。
よくあるご質問
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「撹拌脱泡」「シリンジ充填」と処理工程は2回に分かれますが、最初からこのシリンジで直接撹拌脱泡できないのでしょうか?
シリンジは円筒部の径が小さいので、自転ベクトルf=mrω²が大きくとれません。
従って、シリンジ内で渦巻流や上下対流が起きにくく、半径が小さなシリンジで直接撹拌脱泡が困難です。
よって、一度材料を撹拌容器で完全脱泡する必要があります。しかる後、遠心力で充填します。 -
1日に1000本以上、シリンジに充填したいのですが、効率良く処理する方法はありますか?
EMEには遠心充填専用機がございます。
自転公転式撹拌脱泡装置と組み合わせる事で処理時間を大幅に短縮することが可能です。
(土・日・祝日・年末年始・夏季休暇を除く)